



「芸をもって禅に入り
心をもって友と会す」
——日台芸術家、食養山房での雅集 陳國寧先生と檀上宗謙禅師が共同企画
2025国際禅藝文化交流会、円満に幕を閉じた
以下は台湾のメディアである視傳媒新聞による報道記事の日本語訳です。(写真/記者・黄華安撮影)

2025年国際禅芸文化交流会は、食養山房にて円満に開催された。
日本と台湾の芸術家たちは、秋の気配に満ちた山林の中で「芸をもって禅に入り、心をもって友と交わる」雅な集いを共に紡いだ。
山間のテラスでは、尺八の音と茶席の趣が共鳴し、音と香が溶け合う中、東アジアの美学が自然の光と影の中でゆるやかに広がっていった。
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国際禅藝文化交流会のイベントは、陳國寧先生と日本・広島の西光禅寺住職である檀上宗謙禅師の共同企画によって行われた。
お二人は竹林の小径をゆっくりと歩み、緑陰がそよぐ中、その微笑みには修行によって培われた平和と柔らかな光が映し出され、日台文化交流の深い情誼をもの語っていた。
2025年10月11日、静かな朝の光に包まれた新北・汐止の山里では、茶の香がほのかに漂っていた。
中華禅藝文化交流協会の主催、日本・広島の西光禅寺の共催による「2025国際禅藝文化交流会」が食養山房にて円満に開催された。
日本と台湾の芸術家たちは、秋の気配に満ちた朝のひととき、「静・簡・和・雅」をテーマに、山林の境において――芸をもって禅に入り、心をもって友と交わる――そんな雅な集いをともに織りなした。
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檀上宗謙禅師が経を誦し、平安を祈る。山の風がそっと吹き抜け、静寂の中で、一場の心の共修が静かに始まった。
禅師の息づかいは静かに澄み、声はまるで山風が林を渡るように響きわたり、聴く人の心を水のように静めた。
本イベントは、陳國寧先生と檀上宗謙禅師の共同企画によるもので、尺八・古琴・太鼓・シンギングボウル・茶道・香道・華道・陶芸・舞踊など、多彩な芸術形態が一堂に会し、「形・声・香・器」の調和を一体として表現した。
午前十時、司会を務めた芸術家の謝美慶氏は、自らの禅芸修習の経験をもとに、来賓を静かに導き、心を鎮めて安坐させ、来場者の呼吸はまるで水のように穏やかで静やかであった。続いて檀上禅師が経を誦して祈福し、その梵音は山谷にこだましていった。
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さらに陳國寧会長は穏やかな口調で「禅芸」に込めた初心とその願いを語った。「禅芸」という言葉には二つの意味が含まれている。
一つは禅宗の意境を内に含む芸術を禅藝と指し、もう一つは人を禅の境地へと導く芸術を禅藝とも呼ぶ。
禅藝は単なる形式ではなく、一つの人生修行である。「芸術が禅心と響き合うときこそ、静寂へと至る道となるのです」と陳先生は強調した。
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日本の学者・重要文化財奥家住宅のご主人である奥博光氏は、生き生きとした面持ちで挨拶に立ち、芸術・自然や伝統、そして心の共鳴について語った。その言葉には、真摯さと深い洞察がにじんでいた。
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日本舞踊家・藤蔭万伊都氏が舞踊を披露した。
その舞は卓越した技と品格に満ち、扇を手に静かに立つ姿には、凛とした安らぎが漂う。扇の影が光の中に流れ、そこに静謐の美がほのかに咲き映えた。
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日本の茶道家・大河内宗紗氏は畳の上で静かに茶を点て、その所作は沈着でありながら、一つひとつに深い専念が宿っていた。
漂う茶の香の中に、「芸をもって禅に入る」――その心境が静かに滲み出ていた。
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来賓は蓮の葉に載せられた茶菓子を手にし、そこには自然と人の心が溶け合うという深い寓意が込められていた。
献茶式の席上の空気は静謐にして温やか、柔らかな調和に満ちていた。
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華道家・市川翠氏は自然を師とする姿勢で創作理念を語り、その言葉の端々には、生命の美への深い敬意がにじんでいた。
彼女の華道作品である「蓬莱」は秋を題材とし、黄の花と紅葉が響き合い、移ろう光と影のあわいの中に、華やかな美を咲かせていた。
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日本の茶人たちは畳の間にて、日本の茶道の美をしとやかに表現した。
茶の香が室内いっぱいに満ち、語らいと微笑みの中に、禅藝の精神が静かに息づいていた。
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純白の衣をまとった茶芸家・林筱如氏が、茶道の美学について語り、弟子たちは「禅藝」の幕の前に整然と並び、その表情は真摯にして静か、呼吸はまるで水のように澄みわたっていた。
台湾の著名な古琴奏者・黄琴心氏が招かれ、「流水」を演奏した。古琴は低く語りかけるように響き、指先は水の波のごとく柔らかに揺らめく。そのこだまは山林に溶け込み、空間全体を澄みきった静寂で満たした。
太鼓の演奏家・蕭盈氏が静かに精神を集中し、構えを整えて鼓を打つ。その響きはまるで心臓の鼓動のように会場にこだまし、午後の雅なる集いに新たな章を開いた。
尺八奏者・張家齊氏は深い集中の面持ちで息を吹き込み、その音色は悠々と山林に漂い、呼吸はやがて風のリズムへと姿を変えていった。
シンギングボウル演奏家・蕭盈氏は静かに坐し、手にしたボウルを打ち鳴らす。その音の波紋は幾重にも広がり、水面に映る月影のように揺らめきながら、静謐にして深遠な余韻を残した。
尺八奏者・劉頴容氏と古琴奏者・黄琴心氏が、山林のあわいで音の対話を交わす。その響きは互いに呼応し、静の中に動があり、まるで水が心を映すように、澄んだ調べが広がっていった。


台湾と日本の来賓たちは茶会の席でともに語らい、笑みと語らいのあいだに、文化が溶け合うあたたかなぬくもりと静かな和が滲み出ていた。
香道家・柯燕燕氏が東方の茶道の美を語り、会場の来賓たちはその言葉に静かに耳を傾けた。
黄孫中氏、王声斌氏などの陶芸家の作品が席のあちこちに並べられ、炎の痕と土の色が溶け合い、手仕事の美と、心を磨く道が静かに映し出されていた。
陳國寧先生及び檀上宗謙禅師は、本イベントのスポンサーである黄茂森氏ご夫妻に感謝状を授与し、その厚意によって本交流会は円満に開催された。


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最後に檀上禅師は「お母さんと大自然」をテーマに瞑想を導き、人々の心に生命のやさしさと慈しみを呼び覚ました。そのひととき、会場の多くの方は深い感動を覚え、思わず涙をした。光と影がゆるやかに沈みゆく中、山林は深い静けさに包まれ、人々の心はその響きとともに穏やかに安らぎへと還っていった・・・

台湾と日本の参加芸術家たちは会場で記念撮影をし、その笑顔は山林の風景と溶け合い、禅藝の精神を伝えていた。
記者のインタビューに応じた日本・広島の西光禅寺住職、檀上宗謙禅師は次のように語った。
「禅藝とは、現代の時代精神に応じて生まれた新しい言葉です。それは単なる芸術の祭典ではなく、千年先を見据えた文化的対話の場でもあります。禅とは、内なる静けさへと向かう修行の道。藝とは、人の心が美を求める営み。禅藝の中には慈悲と慈しみが息づいており、それこそが至善へと至る実践であり、人類が共に歩む修行の道なのです。」
以上は台湾のメディアである視傳媒新聞による報道記事の日本語訳です。(写真/記者・黄華安撮影)






